沖縄の夏と言えば、海でダイビング?マングローブでカヤック?パイナップル&マンゴー?
色々と思いつくかも知れませんが、忘れてはいけないものがあります!
そ・れ・は・・・・【台風】です。
台風のせいで、沖縄旅行がキャンセルになったり、帰りの飛行機が飛ばなくて延泊・・・といったニュースを毎年のように見かけると思います。
そして、来週中頃(7月23日〜24日)に台風3号が沖縄地方に接近してくる可能性が出てきました・・・
今回は、「沖縄の台風あるある」な小ネタをご紹介します!
目次
1. 沖縄県民は台風の強さをヘクトパスカルで判断する
- 1-1 ヘクトパスカルとは?
- 1-2 台風接近時のウチナーンチュの会話
2. ウチナーンチュの台風への備え
- 2-1 台風対策の基本
- 2-2 買いだめは必須
- 2-3 買いだめの次は楽しむ準備
3. 台風中の過ごし方
- 3-1 学校はもちろん会社もお休み
- 3-2 台風の時の定番メニュー
- 3-3 台風の目に入ったらチャンス!!
4. 台風一過
- 4-1 台風後にやること
- 4-2 塩害
5. 台風と旅行の予定が被ったら・・・
- 5-1 旅行日程と台風が被りそうな時はどうする?
- 5-2 沖縄旅行中に台風に遭遇したら?
1.沖縄県民は台風の強さをhPaで判断する
台風が発生した時のお天気ニュースなどで、気象予報士の人が「ヘクトパスカル」という言葉を口にするのを聞くと思います。
沖縄県民はこのヘクトパスカルの数値で、台風への備えをどうするかを判断します。ここでは、まず台風の基本「ヘクトパスカル」について紹介します。
1-1 ヘクトパスカルとは?
ヘクトパスカルは気圧を表す単位で、「hPa」と表記します。地球表面の平均的な気圧は約1013.25 hPaです。これを「1気圧」とも呼びます。ヘクトパスカルの数値が下がるほど気圧が下がることを意味します。台風は渦の中心(台風の目)に向かって風が流れ込んでいます。中心の気圧が低いほど=ヘクトパスカルの数値が低いほど、中心に向かう風の勢いが増すので強い台風となります。一般的に950hPa以下になると強い台風と表現します。
1-2 台風接近時のウチナーンチュの会話
沖縄県民(ウチナーンチュ)は、台風が発生した時には、まず予想進路と中心気圧(hPa)の数値を確認します。そして、「今回の台風は980hPaだから、そんなに心配いらないね〜」とか、「920hPaってよ〜、気をつけないとね〜」という会話が、会社や家庭で普通に交わされます。
また、予想進路もとても重要です。特に沖縄近辺で進路を北向き・東向きに変えるパターンは要注意です。台風は進路を変える時にスピードを落とし、ほとんど停滞します。そうすると2〜3日間暴風にさらされることになます。また、たまにUターンする台風もあります。一度通り過ぎた台風が戻ってくるので、長期戦に向けた台風対策が必要となってきます。
2.ウチナーンチュの台風への備え
ウチナーンチュは、台風の怖さをしっかりと知っているので、台風対策はバッチリです!!特に中心気圧が低くノロノロな台風が襲来することがわかった時の台風対策は万全です。
2-1 台風対策の基本
暴風雨が荒れ狂う台風です。まずは、庭やベランダにある飛ばされそうなものは、室内に入れたりロープなどで固定します。例えば、鉢植えや外履きスリッパ、物干し竿など。自転車や原付バイクなども飛ばされちゃいます。窓に色々なものが飛んできて割れる危険性もあります。板などを貼り付けて保護したり、万が一割れても飛び散らないように養生テープをX字や格子状に貼ります。猛烈な台風が接近してくる時は、ホームセンターから養生テープが品切れ状態になります。
停電対策も重要です。高層マンションなどは、停電になると水道が止ます。風呂桶などに水を溜めて、トイレを流すときなどに使います。台風の最新情報などを取得するためにスマホは欠かせません。いつ停電をしてもいいように、充電は100%の状態を保ちます。また、モバイルバッテリーやポータブルバッテリーの充電もしっかりとチェックします。懐中電灯と蝋燭の準備も必要です。当然ながら、停電になると冷蔵庫も使えません。保冷剤やビニール袋に氷を作って、機密性の高いクーラーボックスなどの準備をする家庭もあります。ちなみに、しっかりと対策をしているので、ウチナーンチュは、台風による停電は2日間くらいは耐えられます(笑)。
2-2 買いだめは必須
暴風警報が発令中は、家の外に出ることは危険です。最低2日、場合によっては3日分の食料を確保する必要があります。即席麺やレトルト食品はもちろんのこと、ポテトチップスといったスナック菓子、お酒も忘れません(笑)。ノロノロで猛烈な台風が接近してくる時は、スーパーマーケットの棚から、これらの商品がなくなってしまいます。そうめんとツナ缶も必需品です(理由は後ほど)。
2-2 買いだめの次は楽しむ準備
基本的に暴風警報が発令されている間は、や〜ぐまい(家に籠る)なので、家の中で楽しむ準備も重要です。台風直撃の前日は、TUTAYAやゲオが激混みです。出遅れると、棚にほとんどDVDが残っていなくて、C級映画を渋々借りる羽目になる事も・・・。最近では、Netflixなどの配信サービスが充実しているので昔ほど混むことは無くなってはいます。まぁ、停電になるまでですが・・・
停電になった時のために、UNOやトランプといったカードゲームや、人生ゲームなどのボードゲームの準備も大切です。台風の時は、家族の団らんの時間が増える家庭も多いのではないでしょうか。
3.台風中の過ごし方
台風対策を万全にしたら、後はなんくるないさぁ〜と台風を待ち構えます。ここでは、台風中の過ごし方を紹介します。
3-1 学校はもちろん会社も休み
県外の方は驚くかもしれませんが、沖縄は台風が来たら、子供達だけではなく大人もお休みです。暴風警報が発令されたら、路線バスやゆいレールといった公共交通機関は運休になります。多くの会社などでは、公共交通機関が運休になると休みになるシステムになっています。暴風警報中に、お仕事をしているのは、沖縄電力、一部のコンビニ、消防や病院、役所の総務課くらいではないでしょうか?驚かれるかもしれませんが、役所といった公務員の方々の多くも、緊急対応が必要のない部署は、職員の安全確保のために休みとなるのです。
昼間からお酒を楽しんだり、家族との団欒を楽しめたりするので、台風が接近して来ると、子供だけではなく大人もワクワクしてきます。
3-2 台風時の定番メニュー
台風時の定番メニューといえば、「ヒラヤーチー」や「そうめんチャンプルー」です。ウチナーンチュにアンケートを取ったら、この2つで90%はいくのではないでしょうか?
ヒラヤーチーとは?
ヒラヤーチーとは、平たく焼いたものという意味で、小麦粉を卵と出汁(もしくは水)で溶き、ネギやニラなどを混ぜて焼いたら完成です。韓国料理のチヂミに似た料理です。材料も少なく簡単に作ることができます。沖縄では、ウスターソース&七味唐辛子で食べるのが定番です。
そうめんチャンプルーとは?
買い出しの話の際にそうめんとツナ缶が必需品と書いたのは、このそうめんチャンプルーを作るためです。この料理は、茹でたそうめんと小ネギ、ツナ缶などを炒めて作る沖縄の定番メニューの一つです。沖縄旅行の際に居酒屋などで食べたことがある方も多いのではないでしょうか?こちらも材料が少なく簡単に作ることができます。
3-3 台風の目に入ったらチャンス!!
台風の渦の真ん中には台風の目があります。台風の目に入ると台風真っただ中にも関わらず雨も風もピタッとやみます。時には青空が見えることもあります。台風が過ぎ去ったと勘違いしてしまいそうですが、油断は禁物です。台風の速度にもよりますが、数十分から数時間でまた暴風雨となります。束の間の平穏なのです。沖縄の人は、この平穏な時間帯を有効活用します。
普段は庭で飼っているペットの犬も、ご家庭によっては玄関などに避難させています。そして、台風の目に入ったタイミングでお散歩に出かけます。また、どうしても必要なものがあれば近所のコンビニやユニオンへ買い出しに行きます。ユニオンとは、24時間営業年中無休のローカルスーパーです。沖縄では、ユニオンが閉まったら、本当にとんでもない台風だ!!とSNSでは大騒ぎになります(笑)
ちなみに台風の目を過ぎ去ったあとは、猛烈な吹き返しの風が吹きます。台風の目に入って天気が回復したからといって油断は禁物です。
4.台風一過
台風が過ぎ去り平穏な日常が戻ってきたからといって、すぐに通常通りの日々は送れません。台風後の片付けなど、やることは山盛りです。
4-1 台風後にやること
台風が過ぎ去ったあとは、道路には様々なゴミが散乱しています。また、木々が倒れていたり、折れた枝や落ち葉があちらこちらに散らばっています。そして、海沿いの道路は、強風や波で浜辺から砂が巻き上げられていたりもします。地域住民が総出で後片付けをする事もあります。
台風後に直ぐに停電が復旧しない場合もあります。その場合は、公共施設が携帯の充電サービスをしてくれることもあるので、台風被害の情報収集も兼ねて、役所や公民館などに充電しにいく場合もあります。
4-2 塩害
海に囲まれている沖縄は台風の後は、建物から車、街路樹まで、様々な物が海の潮を被っています。これをそのままにしておくと、車は錆びますし、植物は葉が枯れ落ちてしまうこともあります。台風の後は、家の特に窓を洗い流したり、車の洗車、庭の木に水をかける事も必要です。ガソリンスタンドの洗車コーナーが大渋滞になる風景も、沖縄の台風あるあるです。
5.台風と旅行の予定が被ったら・・・
台風シーズンと夏休みが被ってしまうため、沖縄旅行を計画する際には、台風のことが気になる方も多いかと思います。ここでは、旅行に出発前に台風と予定が被りそうな場合と旅行中に台風に遭遇してしまった場合との対応や考え方について紹介します。
5-1 旅行日程と台風が被りそうな時はどうする?
沖縄に出発する前に、このままだと滞在期間と台風襲来が丸被り!!という事もあるかと思います。この場合は、残念ですが旅行の予定はキャンセルしましょう・・・。旅行を強行して沖縄に到着したとしても、ホテルに缶詰状態となってしまい何もすることがありません。大きなリゾートホテルの場合は、館内でシーサーの絵付け体験ができたり、室内プールを開放している場合もありますが、停電になってしまったら、それらのサービスも止まってしまいます。
台風による欠航や、悪天候による特別取扱い措置が適用されれば、一部のLCCを除いては無料で飛行機のチケットをキャンセルできます。同様にホテルや各種のアクティビティの予約も台風が理由であれば無料キャンセルで対応してくれることがほとんどです。もちろん、やんばる案内人Tida-Smileも無料キャンセル扱いで対応します。
5-2 沖縄滞在中に台風に遭遇したら?
沖縄旅行中に台風が接近してきそう!!というパターンもあります。この場合は予定を早めて帰るか、延泊覚悟で開き直るの2つです。
仕事などの予定を変更できない場合は、サクッと諦めて帰りの飛行機を早めに取り直しましょう。ただし、多くの人がこのパターンになるので、キャンセル待ちの覚悟は必要です。
二つ目のパターンの場合にも帰りの便の変更とホテルの確保が必要です。この場合にも、早めに動かないと飛行機のチケットが取れなかったり、ホテルがなかなか見つからない事もあります。なかには、仕事が忙しいお父さんは予定を切り上げて先に帰って、残りの家族は2〜3日延泊というハイブリッドなパターンを選択するファミリーもいらっしゃいます。
沖縄の台風あるあるはいかがだったでしょうか?夏の沖縄に台風は付きものです。事前の情報収集と柔軟なスケジュール変更で沖縄旅行を有意義な過ごしましょう!